【チャンバラde探究!!仲間と共にいざ出陣!~お猿畠の乱~(後編)】

腹が減っては戦はできぬ!腹ごしらえ(スエ亭)の後は、いよいよチャンバラ合戦。前回のチャンバラは、団体戦入り乱れ型でやったのですが、今回はチームの団結力&作戦を重視したいため、「チーム対抗リーグ戦」の方式で行いました。もちろん午前中に士気を高め合うためにのぼり旗を作った仲間がチームです。
1回戦は、「合戦開始!」の合図と「いくぞー!」の掛け声で両者射ち合いました。利き手にスポンジ剣をもち、反対の腕に「命の球」をつけた子ども達。うまく「命玉」を隠しながら、剣で戦います。こちらからは、特に「作戦をたてなさい」とは言いません。なので子供たちはとにかく自分が「命玉」を取られないようにと必死で戦います。当たり前ですが大きい学年の子が有利。小さい学年の子は泣き出してしまうというハプニングもありました。
しかしここからが「探究」。子供にとって「繰り返す」=「考える」なんです。同じことを繰り返す中で気付き、考え、試行錯誤します。私が教員時代に生活科で「おもちゃづくり」をやったことがあったのですが、その時もただひたすら遊ぶんです。ドングリゴマをひたすら回す子供、それを見た大人はただ遊んでいるだけと思うかもしれない。でも、子供は、1回1回、回すごとに「どうやったら長く回るのかな?」「軸の傾きはどうなってるのかな?」ってちゃんと考えてます。そして少しずつ回し方を変えたり、軸をとりかえたり、変化を加えているんです。その「繰り返し」の中にある「思考」がおもしろくて、1日の授業の中で何時間も「おもちゃづくり」に費やしたこともありました。
だから「チャンバラde探究」だって戦えば戦うほど、考え試行錯誤する。1人1人の体の交わし方もそうだし、チームでの戦い方も変化してきました。要するに、後半になればなるほど頭脳戦になるということです。ちなみにリーグ戦1戦目、2戦目は両者打ち合いでしたが、3戦目は子供たちのリクエストで「大将戦」にしました。どれだけ他の武士が生き残っていても「大将」が討たれてしまえば負けという「ルール」です。こうなると、子供たちはもっともっと考えます。強い者を大将にするか、弱い者を大将にするか、考えどころですよね。それはチームによってまちまちでした。高学年の子や剣道を習っている強い子を大将にしたチームもあれば、1年生になったばかりの子を大将にしたチームもありました。結果、1回戦、2回戦で「うちのチームは中学年ばかりで強い子がいないから不利だ!」って言って悔しいを思いをしたチームの子が、「大将戦」では見事に優勝!笑顔で「作戦勝ちだね!」って言っていました。
帰り道、チームで作ったのぼり旗の一部を竹の棒に結び、作った「ミニのぼり旗」を沈みかけの太陽の光にかざし、しげしげと眺めながら、こんなことを友だちにつぶやていている子がいました。
「ねぇ、勇猛果敢の『敢』って一体どういう意味なんだろうね?」って。
 こうやって「学び」っていろんなところにタネを落としていくんだなぁ。
知りたい!やりたい!のタネをマナビノキに育てよう!

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