【ダンボールでピザが焼けるの!?ダンボールオーブンで手作りピザ作りに挑戦!(前編)】

前編は、ダンボールdeオーブン作りについてのレポートです。まず「オーブンって何か知ってる?」と子供達に問いかけると「ピザを焼く窯?」「中がすっごく熱そう!」と答えが返ってきました。「じゃあ、ダンボールだけで作れるのかな?」と聞くと「うーん、燃えちゃうと思う。だって、紙だもん!」「その通り!だから、今日は、ダンボールにあるひと工夫を加えてオーブンを作るんだよ!」というと、とたんに目をキラキラさせて、好奇心に満ちた顔をする子供達。
いつも、この瞬間に子供たちの頭の中はものすごく思考しているんだなぁって思います。「どうやって作るんだろう?」「ダンボールで本当にオーブンが作ることができるの?」「ひと工夫って何?」とそれぞれ考えているその瞬間こそが「探究心」の原動力、「やりたい!しりたい!」のマナビノタネなんです。
アルミホイルを手にもち、「ヒントはこれだよ!」と見せると、「あー、わかった!アルミホイルがあったかくしてくれるんだ!」と何人かが反応しました。「なんでそう思うの?」と聞くと「だって、『あったかティピーテント』をつくったときにアルミシートを張ったら、テントがあたたかくなったから!」って。子供たちが、思考する中で、自分たちの身の回りの生活にかえったり、これまでの経験につなげて考えられたりすること、大事ですね!
そう、実は今回のテーマ「ダンボールオーブンはどうやってつくるのか?」は、子供たちの予想通り、実は今年第1回のマナビノキワーク「あったかティピーテントづくり」で取り組んだ「アルミの役割」についての探究を深めてほしいと思い、設定したものなんです。(ただ、ピザを焼いて食べたいからじゃないんだぞ!/笑)
アルミは、「中の熱をとじこめる、保温する」という役割に加え、「熱を反射する」という働きもあります。それと同時に「熱から守る、燃えない」という金属の特性もあります。この2つの特性から、「ダンボールを燃えないように保護する」という役割と、「中の熱を反射して、より高温にし、それを保つ」という役割を利用したのが、このダンボールオーブンです。
子供たちと、そういったポイントを確認し、いざダンボールオーブンづくり開始!今回は各グループ2つのオーブンをつくりました。2、3人で1つのダンボールオーブンをつくります。箱の形をどうするか?縦に使うのか?横に使うのか?どうやって焼き網をつけるのか?ダンボールに穴をあけるのか?針金を通して、そこに乗せるのか?そこから先は、グループの仲間との協働作業です。「火をここに置くから、すこし遠めに網を置こうよ!」「ここで、持ってて!印付けるから!」「網の目を数えて、どれぐらいの大きさか調べてみようよ!」などなど。
子供たちって本当にかしこい!目的があれば、そこに「やりたい!」があれば、必死に考えるし、必死に協力し合うし、必死に実行します。
その中で、ダンボールカッターを使えなかった子が使えるようになったり、針金をきれなかった子が、切れるようになったりします。アルミホイルを切るのが苦手だった子も、何度も失敗しながら、上手に切れるようになりました。のりを出しすぎて最初はべたべたにしてしまった子も、後半には適度な量で上手に貼れるようになりました。こういう姿をみると、技能や知識が先ではないんだなって思います。子供たちは体験活動の中で技能を習得し、知識の有用性を学ぶ。「こういう時に役立つんだ!」「こうやったらできるんだ!」そうやってやりながら考えて、身に付けていけば、その次同じことが起きた時に、「自分に身に付いているもの」として力を発揮しますそれが、生きて働く知識と技能です。
「きれいに貼りなさい!」「丁寧に貼りなさい!」なんて言わなくても、アルミをダンボールの内側に隙間なくきれいに貼った子ども達。「ダンボールだけだと燃えちゃうからアルミで守ってあげてね」と最初に言った一言。「なんでそうするの?」「どうしてそうするの?」、その意味と価値が分かれば子供たちはきちんとやります。「普段はうちの子、雑なのに…」と思った方、それは、雑なんじゃなくて、本人が必要感を感じてないだけです。子供は必要感を感じると(今回は、オーブンを作ってピザを焼かないと、自分の食べ物がない!という緊迫感!?切迫感!?/笑)本当に、本気に、真剣に、一生懸命になりますよ!
さてさて、どのグループも無事にダンボールオーブンが完成しました。形は様々。2段のところもあれば、3段のところもある。縦長もあれば、横長もある…実は、このダンボールオーブンの形が意外な結果を呼びました!
後編へ続く…。
「知りたい!やりたい!」のタネをマナビノキに育てよう!

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