【2019年 ワークショップ第1弾!!(後編)】
この秘密基地ワークショップは、昨年に続き2回目。前回は自然の中から材料を見つけて秘密基地(ティピーテント)を作ろう!」でしたが、今回の更にバージョンアップし「寒い時はどんな秘密基地をつくればいいのか?」ということを探究テーマにしました。
私は「自然」というのは、とても「必然的」だと思います。それはなぜか?・・・第1回目のティピーテントの時、子どもたちが本気で「ティピーテント作らなきゃ!」とスイッチが入ったのは、実は「雨が降ってきた!」という出来事でした。「先生!テントの中に入ったら雨にぬれないよ!」と嬉しそうに報告してくれた子供たち。
そうなんです。この「どうしよう!?」「困ったぞ!」という困り感こそ、探究心をくすぐる源なんです。
冬のワークショップを考えた時、普通なら「この時期に外でテントづくりは、寒そうだなぁ…」って思いますよね?でも!そこがチャンスなんです!「子どもたちは絶対に寒がるだろうなぁ…」だから(⇒)「やめておこう」ではなく、「子どもたちは寒がるだろうなぁ…」ということは(⇒)「あたたかくなる方法について、必死で考えるぞ!これは探究のチャンス!!」と捉えるということです。
そこで大事なのが、(仮の)「知」の共有です。(前編でも書きましたが、まだ生きて働く「知」にはなっていない状態の「知」を仮の「知」とします)「どうすればあったかくなるんだろう?」と考える前に、子どもたちと生活の中でのちょっとした工夫について話し合いました。「おうちでホットカーペットの下に何か敷いてる人いない?」「あ!敷いてるよ!銀色のやつ」「あ~、アルミマット?」「キャンプの時にテントの下にも敷くよ!」「じゃあ、窓の内側にこういうの貼るとあたたかいって知ってた?」と荷物の梱包材のブチプチを見せると「触ってみたい!」「あ!ほんとだ!なんかあったかい!」と興味津々。さらに写真を見せて「このメダカ、水槽の代わりに何の中で飼ってると思う?」と聞くと「ん~発泡スチロール?」「それもあったかいの?」「触らせて!」と興奮気味に(笑)そうこうしているうちに、子どもたちは自分たちの頭の中で「アルミとかプチプチとか発泡スチロールとか使うとあたたかいテントが作れるのかもしれない…」と考え出し「実際に作ってみたい!」となります。そうなると自然と同じグループの友達と「何の材料使う?」「俺はアルミがいいと思う!」「私はプチプチ!」「重ねてみようよ」・・・「ね~先生!!もう始めていい?」と待ちきれず駆け出していきました。
2時間ぐらいの間でしょうか…子供たちは自分たちのグループの仲間とアイデアを出し合い、協働し、時には隣の班からヒントを得ながら、みんなそれぞれテントを建てました。アルミでつくった班、プチプチで作った班、布とスチレンシートを重ねた班、床にしいた班…それぞれ工夫一杯のテントができました。「あったか~い!」「みんなで中でおやつ食べよう!」なんていいながら嬉しそうにしている子供たち。どれがあたたかいか気付いてほしかったので、「色んな班のテントのぞきにいっていいよ~」「どの班があたたかいかな?」と声をかけましたが、自分たちのテントからなかなか出てきません。
「だって、自分たちが作ったテントが1番あったかくて、1番居心地がいいんだもん!」なんていいます。こうなると「アルミが1番保温機能が高い」とか「重ねて空気を入れるともっとあたたかくなる」なんて「知識」なんてどうでもいいんじゃないかって思っちゃいますね(笑)自分たちの力で造ることの「満足感」「達成感」「自信」があれば、もはや「知」なんて超えるんじゃないかっていう話ですね。
子どもにとって「やりたい!」って思ったことが、(自分の力で/仲間と協力して)「できたんだ!」っていう満足感に勝るものはないのかもしれない、「それができた自分」が1番ってことなんだろうな!
「知りたい!やりたい!」のタネをマナビノキに育てよう
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