【マナビノキャンプ ~朝ごはん・お弁当作り~】
山の朝は早い!5時過ぎには子供たちの声が聞こえてきました。「6時まではテントと中で過ごす」という約束を守っていた子供たちですが、こういうキャンプの日とかって、わくわくして起きてきちゃいますよね。「おはよう!」テントを覗き込み声をかけると「おはよう!」と元気な声が返ってきました!「よく眠れた?」と聞くと「眠れた!」「あまり眠れなかった―。」「夜中にトイレに行った友達を待ってたー。」など口々に答えは返ってきましたが、その声の様子と表情でみんな元気そうだなと一安心。
今回のマナビノキャンプのテーマは「自分たちで生活を創る」。昨日、一生懸命友達と立てた自分たちの「住」を片付け、再び「食」の準備。テントをたたんで、朝食作りとお弁当作りです。生活ってシンプルにすると、ほんと「食」が結構なウエートを占めてるな・・・。
朝食はおにぎりとお味噌汁。夕飯に続き、飯盒でご飯を炊きました。「昨日、水が少なくてお米がかたかったから今日は水多めにね!」「OK!」なんて言葉も飛び交っていました。経験が予測をつくる。人から教わるよりもたくさん失敗した子の方が学びます。昨日まで火を怖がっていた子も、すっかり薪で火起こしができるようになりました。手作りスプーンで炊きたてご飯をラップにのせて、ふりかけをかけ自分で握ったおにぎり。お味噌汁はスタッフが作ってくれた味噌玉に自分の好きな乾燥野菜を入れてお湯を注ぎました。山の中では、これがご馳走です。
昨日までは「えー、これだけ~」「〇〇ないの~?」と不満を口にしていた子もいましたが「ここは山の中。限りあるものの中で工夫して過ごすことが大事!周りを見渡して、どれが使えそうかな?どんな工夫をすればいいか考えてごらん」って伝えました。そうすると不思議とそういった不満を口にする子もなくなり、火箸がなくても「あの長い枝使えそうじゃない?」と枝を持ってきたり「これでやってみようよー」と杭の代わりに石を持ってきたり、ちゃんと工夫するようになりました。与えることばかりが、子供に思考させることではない。むしろ、与えないこと、制限することが思考させることの方が多いです。
朝食が終わったら、すぐにお弁当作り。お昼のお弁当は、ホットドッグとオムレツと野菜です。1dayワークショップでやった手作りソーセージを手作りパンに挟みます。今回のパンは無水パン。水分は…お豆腐を使いました。オムレツはジップロックオムレツ。とき卵をジップロックに入れボイルして、袋から出すとつるんとオムレツができあがります。パンとソーセージはそれぞれの炉で焼き、卵と野菜を添えてできあがりです!!パンやソーセージ、卵が焼けたか調べるために小枝を指してみたり、網の上で転がりそうになるソーセージをみんなで協力して必死に抑えたり、助けあって譲り合って、お弁当を作ることができました。
「作る」という字は、人が木の枝を刃物で取り払っている様子から出来た字です。何かの素材に手を加えて新しく生み出すという意味です。「創る」は実は公用語ではありません。(公式な文章では使えない!)しかし一般的には「創る」は、ゼロからつくること、言葉やアイデアなど、無形のものに対しても使うことが多いです。
「自分たちで生活をつくる」の「つくる」って「作る?」「創る?」どっちの「つくる」だと思いますか?生まれたばかりの赤ちゃんのときは何もできないけれど、少しずつ少しずつ色んなことができるようになっていきますよね。そうやって、色々なものを自分で「作る」ことができるようになります。でも、それはあくまで生活の「技能」や「スキル」です。早く着替えたり、片付けたり、準備ができたり、寝床や食事をつくれるようになったり…。
でも「創る」っていうのは「技能」や「スキル」だけじゃできないことです。「やりたい!」「つくりたい!」という気持ちをもって、どうすればいいかを考えて、自分なりに工夫して生活できること、そして作った、できあがったそのもの(実物)に対してだけではなく、その作る過程の中で自分が得たり学んだりしたことの方が、実物(有形物)を超えているんじゃないかと実感できることだと思っています。「作ったもの」ではなく「作ることを通して…」の方に自分自身が重きをおけることかな。
頑張った自分に対して、助けてくれた仲間に対して、やりきった!頑張った!とか、ありがとう!とか、むちゃくちゃ嬉しい!!とか、喜んでくれてよかった!!とか、そういう気もち。あとは、大変だったけどまた頑張りたいな!とか次の動力にできたり…そういう気持ちに気付けることかな…。
「生活」っていうのは、自分で「創る」ことができる楽しいことだから!
知りたい!やりたい!のタネをマナビノキに育てよう!
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