【マナビノキ第4回ワークショップ終了!(後編)】

 午後はいよいよ待ちに待ったチャンバラ!合戦の会場に場を移し、一人ずつ「スポンジ剣」と「命のボール」を渡すと「待ってました!」とばかりに目をキラキラさせ「はやくやりたい!」オーラを全身にみなぎらせていた子供達。実際は「チャンバラごっこ」自体初めてという子も多かったようで、最初は恐る恐る「いいのかな?」という風に刀を振っていた子もいましたが、次第に白熱し相手と刀を交わすことにも慣れてきました。スポンジ剣だけに音はしませんが、本当の刀だったら「チャンチャン」といい音が聞こえてきそうなぐらい!
ルール説明、注意事項を説明した後、チームごとにウォーミングアップ開始!ひたすら練習するチーム、「もっとこうすればいいんじゃない?」と戦い方を相談したり、「まずはぼくが先頭に行くから!」と作戦を立てたりするチーム。気付けば各チーム円陣を組み「いくぞー!」と声をあげていました。今日、初めて会った友達もすっかり一緒に戦う「仲間」です!
「合戦開始!!」の合図とともに「おー!」と掛け声をあげながら、戦いが始まりました。敵のチームめがけてひたすら突進していく子、友だちと挟み撃ちする子。段々と味方がいなくなり、意を決して自分の陣から飛び出していく子・・・戦いっぷりにもその子らしさが出ます。おもしろいですね!
そして1回戦、2回戦、3回戦と戦いを重ねるうちに、子ども達はやっぱり考え始めます。攻めるのか、守るのか・・・誰が前にいくのか後ろに行くのか・・・。ここがチャンバラの「探究ポイント」です!ワークシートには戦国武将が使っていた「八陣形」を資料として載せましたが、やっぱり戦ってみてなんぼ!自分たちが戦う中で「どうすれば相手に勝てるのか」を必死になって考えます。「命を落とされるんじゃないか」、「戦に負けるんじゃないか」本当の戦をする武士たちのように真剣なまなざしで話し合いをしていました。私はこの「遊び」の中の「本気」と「真剣」こそが、子ども達の「考える力」を育むと思っています。「遊びだから、ほどほどに・・・」ではなく、「遊びだからこそ、真剣に本気で遊ぶ!」これが大事だと思います。
生活科の学習の中でも「体験活動」と「言語活動」の相互作用によって子ども達の「気づきの質」が高まると言われますが、まさにこのチャンバラもそう!戦ってみて(体験)⇒作戦をたてて(言語活動)⇒また戦ってみて(体験)⇒作戦をたてて・・・そうやっていくうちに、作戦も高度になっていくし、技術もあがります。思考も高まります。どちらかだけではダメなんです。知識があっても体験活動レベルに落とせないなら、それはもっていても仕方がない。逆に体験活動できてもそれを言語化できないと伝わらない、相互に作用させることが子供たちの本当の「思考力、判断力、表現力」につながるわけです。
たかが「チャンバラ」、されど「チャンバラ」。そんな風に考えると昔から子供たちの身近な遊びとして存在する「チャンバラごっこ」ですが、探究していくと実に奥深い遊びだということがわかりました。雨の中、最後に残った大将3人が本気で戦う姿はとても印象的でした。なかなか決着がつかず、雨の中、すべりながら、ころびながら戦い、やっとのことで相手の命のボールを落とした時のあの嬉しそうなガッツボーズ!!命を落とされ、すっごく悔しそうにしていたけれど、伏せた顔を上げると「あー悔しい!!でも、またチャンバラやりたい!」と言っていた清々しい笑顔。「子どもってこうやって本気で遊ぶんだ!」ということを学ばせてもらいました。
「遊び」それは、子どものうちにしか、学べない究極の学び方なのかもしれないですね・・・。
「知りたい!やりたい!」のタネをマナビノキに育てよう

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