【マナビノキ キャリアde 探究 いろいろなシゴトを知ろう!~学芸員ってどんな仕事?~】

「知りたい!やりたい!」を見つけてやってみるということの意味。それは、そのマナビノタネをマナビノキにしていくことを続けているうちに自分の「好き」や「得意」に出会えることだと思います。それを繰り返していくうちに、自分の得意なことが自分でわかってきたり、自分らしさってこういうことなんだなぁって自分で自覚したり、それが合わさって、自分にしかできないこと、自分だからできることになってそれが仕事になったとしたら…それこそが「自分らしく生きていく」ってことですよね。
 小学校に入学したら最初に習う「ひらがな」や「カタカナ」。2年生になると、わけもわからず呪文のように唱える九九。「上手に書けるようになったよ!」「九の段まで全部言えるようになったよ!」そう得意そうに教えてくれる子供たちの姿は「今、何かのために学んでいるんだ」という自覚より、「ただ何かができるようになった」という嬉しさそのものです。
その一方で「何のために学ぶのか?」という話も大人はするわけですが、そう子供たちに問うと、多くの子は「将来のため」「自分のやりたい仕事に就くため」とかそれらしい答えを言います。大人も子どもたちには「将来、必ず役立つときがくるよ」とか「自分のなりたいことを見つけるためだよ」とか言います。
 でも、なんだろうな。「知りたい!」とか「やりたい!」とかって、別に「何のため」とか「何になりたいから」とかじゃなくてもいいのかもしれないなぁ…と思ったりもします。それはあくまで、大人のロジックなのかもしれないなって。
 10という目標を最初にもったとしましょう。「今、自分は10にたどりつくために、やっているんだ!」と1から順番に積み上げていく。「7、8、9・・・10!やったー!」って目標を達成すること、それも1つの学び方だし、そうやって目標を設定してそれに向けて頑張るということは大事かもしれない。
でも、そもそも、そこに、目標に10がなかったとしたらどうなるかな?って。「1、2、3、4・・・」って楽しくて、ひたすら続けていたとしたら、いつの間にか「…48、49、50!あれ?50までいってた!」なんてこともあるかもしれないですよね。
 何が言いたいかっていうと、別に「~になりたい!」って目標をもって学ばなくても、ただただシンプルに「何かができるようになる」、「わかるようになる」っていうことを「楽しい!」と感じ、続けられたとしたら、そのステップの先に、実は「自分のなりたいこと」や「やりたいこと」、「仕事」や「生き方」も見つかるんじゃないのかなぁ…って思うわけです。だからこそ、子供たちには色々な体験や経験を通して感じてほしい。何かのためにできるようになるんじゃなくて、何かのためじゃなくても、自分自身がそれを楽しめるようになってほしいなって思います。
 そんな思いをもやもやと考えながら、子どもたちが少しでも自分の「好き」や「得意」を「仕事」につなげて考えられるように、何かワークをしたいな…という思いもあり、今回「キャリアde探究」というワークを打ちました。
 学芸員さんにも「学芸員という仕事と自分の好きや得意について」や「なぜこの仕事を選んだのか」など、実際の仕事を通じて、子どもたちに伝えてもらえないか、というお願いを事前にしました。鎌倉彫資料館の学芸員の田村さん、川喜多映画記念館の学芸員の増谷さん、馬場さんには、それを考慮しながら、それぞれの資料館、記念館で子供たちが「学芸員」という仕事の内容を具体的に体験できるような工夫をしていただいたり、ワークシートを1から作って頂いたりと、とっても充実したワークショップになりました。そして、なにより3人の学芸員さんから、自分の「好き!」や「得意!」を仕事にしているんだってことが、それぞれの個性からあふれ出ていて、子どもたちにもダイレクトに伝わったことが嬉しかったです。
 せっかくなので、詳しい内容はそれぞれの資料館、記念館別でレポートを報告します。
知りたい!やりたい!のタネをマナビノキに育てよう!

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