【マナビノキ 秋まつりと言えば…!?わたあめ機を作って自分だけの「わたあめ」をつくろう!】後編

 後半はいよいよ「わたあめづくり」です。
午前中に自分で作った「わたあめき」を使って「はやくわたあめを作ってみたい!」とうずうずしている子ども達です。
 まずは、アルミの囲いを設置します(このアルミの囲いにふわふわのわたあめがたくさんくっつきます!)次に、アルミ缶の中にアメ玉を2ついれます。アルミ缶を振ると、「コロンコロン」とアメが缶の中を転がる音がしています。「今は、アメは固体だね!どうすれば液体になると思う?」と聞くと、「あたためる!!」と即答した子ども達。しっかり原理は理解できているようです!「OK!じゃあ、それぞれミニキャンドルをセットして、火をつけてその上でアルミ缶をあぶろう!」と声をかけると、子どもたちは1人ずつアルミの囲いをつくり、真ん中にキャンドルを置いて、セット完了。
 火をつけてしばらく火にあぶり、振っても「コロンコロン」という音がしなくなったら…いよいよ、わたあめ機のスイッチオンです。「スイッチ入れていい?」「いいよ!」と声をかけると、ドキドキしながらスイッチオン…「ブーン」というモーター音と共に、アメを入れたアルミ缶が高速回転し始めました。さっきまで空の空き缶を回してたくさん遊んでいたはずなのに、今回はアメが入っているからか、子どもたちも緊張した面持ちでモーターの柄をにぎりしめています。
 しばらく待っていると…「あ!!」「あ!!!」「あーーー!」と色々なところから声があがりました!「先生!出てきた~!!」「こっちも出てきた!見て見て!」と大喜びの子供達。そう!ふわふわのわたあめが、缶にあけた穴からスーッとくものように出てきて周りのアルミの囲いにつきはじめます。「はやく!わりばしとって!」「すくいとって!!」と隣の友達に助けを求める子も!!そうやって1つのことを「やりたい!」と思う時に、自然と友達と協働できること、すばらしいことです。
・・・とその時!「バン!!」「ガラガラガラ」と大きな音が!!「え!?」とびっくりして振り返ると、アルミ缶がモーターから外れて地面を回転しています。「あー、こわれちゃったー」と言っている子ども達。 見に行ってみると今度は違うところからも「先生!モーターが外れちゃったー」と声があがります。どうやらアルミの中にアメを入れて、モーターを回すと、その重さで取れてしまうようです。さて、困った・・・みんな同じ材料で同じ作り方で作っているのにどうしてだろう…。みんな時間の問題で壊れてしまうのか…いやいや、そんなことはない。では、どうして??
 一方「先生!すっごい大きいわたあめできたよ!」と教えてくれた子たちのところへ言ってみると…モーターの下でアルミ缶がきれいにまっすぐに高速回転しています。一方、外れてしまった子の空き缶をみるとゆらゆらゆれて、振られてしまい落ちてしまうようです。「キャップにあけた穴の位置が真ん中じゃなかったからかな?」と言うと、「多分、穴が大きすぎたのかもしれない」と子供が答えます。確かに、きれいに回っている子よりも、穴の大きさが大きくて軸がぶれているようにも見えます・・・。上手に回している子とこわれちゃう子をしばらく観察していると…やっぱり缶の回り方が不安定になってから、「バン!」と言って外れてしまうようです。しばらくじーっと見つめてみた後・・・「あ!!わかった!もしかしたら、アメがあるからじゃない?」「え?どういうこと?」「だから、アメがはいっているうちにモーターを回すと重い方に傾くから、重心が悪くなって外れちゃうんだよ。」「なるほど!!」そう!原因は、「アメが溶けていないうちにモーターをオンにしていた」ことだったんです。それからは、みんなしっかりと缶を振って、アメが溶けているか確認してから、スイッチを入れると、モーターが外れるというアクシデントもなくなりました。
 実際に自分でものをつくるときにおもしろいことって、こういうことだと思うんです。「うまくいかない」「思った通りにいかない」そういったときに「どうしてうまくいかないんだろう?」って考えて、やってみる、そしてそれを繰り返す。やってみて、失敗して、改善して…それを「試行錯誤」っていうと思うけど、実はその体験を幼い頃からしておくころがすごく重要だなって思います。「失敗したらかわいそうだから」って子供に失敗をさせない人がよくいるけど、失敗したときに「どうしたらいいか」を自分で考えたり、「どうにかしなきゃ!」って行動できない方が、本当は困るから、たくさん失敗させて、そこでじっと一緒に観察して、原因とか理由とか探って、改善するっていうことろまで付き合えると、子供は「学ぶよなぁ」っていつも思います。
「学ぶ」っていうことは「教える」っていうことではないんです。一緒にその場にしゃがみこんで、一緒に困って、一緒に印象懸命に考えて、子どもと共に学ぶこと。それが自分にとっての「学び」であり、「楽しみ」であり、「生きがい」であるなって思います。
 「先生!わたし、わたあめきらいだけど、自分で作ったわたあめはおいしかった!!」って、報告してくれた子がいました。たくさん試行錯誤しながら、自分の手でわたあめ機つくって、自分でわたあめつくって、たくさん食べて…たかが砂糖菓子「わたあめ」なんだけど、どうやってそれを口にするかっていう経験で、その「わたあめ」はものすごく価値のある「わたあめ」になるってことですね。
 「ウルトラ、スーパー、ミラクル、アルティメットわたあめ」みたいな感じかな!?
そりゃ、おいしいに決まってるよね!
 
知りたい!やりたい!のタネをマナビノキに育てよう!

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