【マナビノキ 秋まつりと言えば…!?わたあめ機を作って自分だけの「わたあめ」をつくろう!】前編

久々の田浦でのワークショップ!少し曇り空、うすら寒い気候でしたが、田浦駅から山を登り田浦の里につくと、いい空気!!やっぱり「自然」に叶うものはないなぁと思います。
 特にこの秋の時期は、空も高く、空気が澄んでいて、それで寒すぎもせず…自然と触れ合うには絶好のシーズンですね。子どもたちも山頂に着くや否や、リュックを下ろして野山を駆け回っていました。「ああ、嬉しいんだなぁ~!」って、誰が見ても分かる風景!(笑)ちょっと鎌倉からは離れますが、やっぱり自然の中で「学ぶ」というのは、それだけでいいですね!
 さて、今回の探究は「わたあめ機づくり&わたあめづくり」です。「なにそれ!楽しそう!」を「楽しそう!」で終わらせないのが、マナビノキのポリシー。子どもたちの「楽しそう!」が、「えー勉強だったの?楽しくない・・・」にならない中間に、科学的なことだったり、原理的なことだったりする「知識」を混ぜ込んでいます。
 今回は「わたあめはどうやってできるのか?」を知るために、わたあめができる原理について説明しました。1つ目は「三態変化」と言われる原理です。氷が水になったり、水が水蒸気になったりするアレです。「温めたり、冷やしたりすると物質の状態が変化することを『三態変化』と言うよ。」と話をすると子供たちの頭の中は「わたあめを早く作りたい!」ですから、自然と「わたあめ」に変換して考え出します。氷が、砂糖でしょ?水が…あめ?砂糖がとけてどろどろになったやつ?となるわけです。そこで「砂糖やザラメを溶かすには、どうすればいいの?」と聞くと、「あたためる!」「熱する!」となります。「じゃあ、わたあめは何だろう?」とさらに聞くと…「う~ん…気体?いや、食べられるから固体?」「すっごい細い固体?」なんて話が進んでいきます。「正解!一度液体になったものが、外に出て冷えるときに、細い糸状の固体になるのがわたあめだね!」というと、「固体→気体→固体」となるわけだ!と理解してました。
 2つ目の原理は、「遠心力」。「みんな、雨降りの日に傘をくるくる~って回したことある?」と聞くと、ほとんどの子が「ある!」と答えました。「その時、傘についていた水はどうなった?」と聞くと、「とびちった!」なんて答えるんですが、中には「なんか回した方向に水は飛んで行くよね」なんていう子もでてきます。「そうそう!右回しだと、右向きに、左回しだと左向きに飛んで行く!」とみんな納得。さらに別の子が「あとさ、速く回すと上向きに飛んで行かない?」というと、「ああ、ゆっくりだと下に落ちちゃうけど速いと水平か上向きだよね!」とまたまた納得。ちゃんとみんな生活の中で「遠心力」感じているんですね。「そう!それを『遠心力』というよ。回した時に内側から外側に向けて働く力のことだよ。」とここでまた1つキーワードを覚えた子供たちです。「バケツに水を入れてぐるぐる回すと水がでてこないのも…?」「そう!遠心力!内側から外側に力が加わるから水が落ちてこないってことかぁ…」と理解していました。
 「この2つの原理を使って、わたあめを今日はつくるからね!」と伝えたあと、「なんの力となんの力だっけ?」と問い直すと「えっと…三態…変化!と遠心力!」と元気に答えてくれました。本当はこんな風に色々な知識を体験や「知りたい!やりたい!」と共に学べるといいんだけどな…。
 さて、その後は少年自然の家に移動して、「わたあめ機」づくり!それぞれがもってきた缶にまずは、溶けた砂糖がでていく出口の穴をあけていきます。「これ、大きすぎると糸にならない?」と聞くので、「そうだよ!大きかったらそのまま液体飛び出ちゃうね」と答えました。ここが「理解してつくる」というのと、単なる「ものづくり」の違いかな!ま、作りながら、遊びながら原理に気付くということもありますが…。
たくさん穴をあけた後は、今度は大事な遠心力の動力の部分。ここは、モーターの力をかります。缶のふたの中心に穴をあけないと、きれいに回らないのでここは慎重に!「円の中心ってどうやって探すの?」と子供たち同士で話し合っていました。ある子が「円の1番長い線(直径)を何本も引くと、真ん中で重なるところがあるよ!」というと、小さい子たちも真似してたくさんの線を引いていました。「直径は円の中心で交わる!」これも大事な原理ですね。そうやって中心部分を見つけて、ドキドキしながら穴をあけて、モーターの軸を入れて、スイッチオン!!「ブーン」という音と共に、わたあめ機がまわりはじめました。「おお~!まわった!まわった!」と大喜びの子供たち。
 「何かものをつくる」という体験・活動は、それ自体が学びである。私もそう思います。だって、1つのものを0からつくるときって、ものすごく考えるし、ものすごく神経使うし、ものすごく真剣になるから。そのプロセスだけでも、多くの「学び」があります(学びに向かう姿勢や態度も含めて!)でも、そこに加えて、そのものを作る元となる「原理」を学べばもっと楽しくなります。想像が膨らみます。稼働する前から、ここにこれを入れて、こうなって…って想像するから。ものを作り続けている大人の人たちは、きっとその「原理」と「モノづくりの楽しさ」にハマった人だろうなぁ…と思います。その楽しさを子供たち伝えたい!「ただ作るんじゃない、ただ原理を知るんじゃない、それはつながっているんだよ!」ってね!
 さぁ、今回のテーマは「秋まつり!」。まつりと言えば…「やきそば!」。お昼は、自分たちで火起こしをして「やきそば」づくりです!「ねぇ、やきそばってどういう原理でできるんだろう?」・・・「やきそばは、焼いたそばだから、やきそばだよ!原理も何もない!」
ああ、なんだか理屈っぽい子に育ってる、、のか!?
 
…後編へ続く
 
知りたい!やりたい!のタネをマナビノキに育てよう!

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