姿を変える食品シリーズ②牛乳が変身!冷蔵庫がなくてもできる!?アイスクリームづくりにチャレンジ!】(前編)

 今回は「姿を変える食品シリーズ 第2弾!」ということで、牛乳の変身について調べました。まずは「牛乳はどんな食品に変化したのか?」というのを「味」で体感するために、乳製品の試食です。品目は、①牛乳②チーズ③ヨーグルト④乳飲料⑤練乳⑥生クリーム⑦バター⑧スキムミルク⑨アイスクリームの9種類です。
ここで毎度おなじみ、探究の「視点」を提示します。1つ目は「その食品の中に牛乳の味はするか?」2つ目は「牛乳に何をすればその食品になるのか味から予想すること」です。視点を提示したとたん、子どもたちも真剣な顔に。スプーンに少量の食品を取り、まるで新しい食品開発の研究員のように、何度も味を確かめながら「味」を感じていました。すると「あ!なんかこれは牛乳の味が奥の方でする!」「う~ん、これはあんまりしないなぁ…」「これは、牛乳に砂糖を混ぜた味だと思う!」「これは、牛乳というより油と塩って感じかな?」「これはなんか、ちょっとだけ酸っぱい味だな…」など、次々の味についての表現が豊かになってきました。
よく保護者の方から「うちの子、語彙が少ないんです。やっぱり読書させなきゃだめですかね…でも、活字がきらいで‥‥」なんて相談をうけます。毎年35人と面談したら、7,8人ぐらいの割合で相談されるかなぁ、、。もちろん読書をした方がいいか?って聞かれたら、した方がいいと思います。でも、嫌いなのに、拷問のように本を読ませては、それはもっと活字は嫌いになるし、語彙は増えないと思います。「本を読む楽しさ」を教えたり、もしくは一緒に楽しんだり、本人が「本って楽しいね!次はこんな本読んでみたい!」って思わせることが大事です。また話がそれてきたので、本を読む読まないの話はまた今度、、「どうすれば語彙を増やすことができるのか?」の話に戻しましょう!
私は、語彙を増やすのも「体験ありき」だと思うんです。語彙が少ないということは実際の体験が少ないということです。その言葉を使うような体験、経験をしていないから、使わなくても子どもは必要性を感じていない。もっとわかりやすくいうと、言葉を一方的に浴びすぎていたり(大人が何でも教えたり、やってしまったりする)、映像によって言葉の必要性や意味がなくても理解できたり(テレビやゲームなんかは、イメージで理解できてしまう)そういう環境だっていうことです。
例えば、生き物を飼う活動をみんなでしていると、子どもたちはそれについて会話をします。例えば「ダンゴムシはどこにいるんだろう?すみかを探しに行こう!」というと、子どもたちは一生懸命探します。その後、どこにいたか聞くと「石の下、葉っぱの下にいたよ!」など教えてくれます。「それってどんなところ?」とさらに聞くと「うーん、湿ったところ?」「石の下は湿気が多いんだよ」「土のにおいが違うよね」「腐葉土でしょ?」「腐葉土って何?」「葉っぱが腐ってバクテリアがさ…」「バクテリアって?」というように、勝手に子供たちは会話をしながら、語彙を増やしていくんです。だから、生活科でよく「体験と言語活動」の充実といわれるように、子供の気付きが高まると同時に語彙も増えるということです。
今回のワークでは「味」に関する、語彙を増やしていった子ども達。「このヨーグルトは何だかまろやかだなぁ~」なんて、どこかで聞いたような言葉を適当に口走ってしまったら最後「まろやかってどういう味?」「あまいの?」「何混ぜた感じ?」と周りの友達に襲撃を受けてしまうことも!?でもね、そういうの大事!地に着いた言葉、自分が体験、経験した言葉を使いながら語彙を増やしていくことが大事だと思います。
ちなみに食味検査の後「それぞれの食品が牛乳からどう加工されて作られたか、ワークシートに線で結んでごらん?」と言うと、みんな自分が感じた味とワークシートの言葉をリンクさせながら選んでつないでいました。「牛乳を発酵させ…」「牛乳と砂糖を混ぜて攪拌させ…」など難しい言葉も出てきますが、「発酵」「攪拌」など、またそこで語彙を増やしていくことができますよね!
実はさっきの食味検査⑨のアイスクリームだけなかったんです。「アイスの試食がない!アイスの試食がない!」と騒いでいた子ども達…「あとで、自分で作って試食しなさい!」「えー!そういうこと!?」
「もう、試食の検査はいいから、アイス作ろうよー!」
「アイス食べたーい!」
「ですよねー!!」
後編へ続く…
知りたい!やりたい!のタネをマナビノキに育てよう!

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