マナビノキ JAXAの先生と一緒にロケットが飛ぶ仕組みについて考えよう!作って飛ばそうマイペットボトルロケット!(後編①)】

 JAXA職員山下さんをゲストティーチャーに迎えてのペットボトルロケットづくりのワークショップ。お昼ご飯を食べ、いよいよロケットの発射実験!!・・・とその前に!!きちんと自分が作ったペットボトルロケットの検査をします。今回、山下さんと一緒にプログラムの流れなど企画しましたが、この「検査」を入れる辺りが、私のような教育者がプランニングするのと、実際のエンジニアがプランニングするときの「差」だなぁと思います。だから専門家と授業づくりをすると、おもしろい!
 私がマナビノキワークや授業づくりをするとき、1番に大切にしているのはイメージです。もちろん、研究主題や単元目標、学びについての理論も大事だけれど、それよりも「子どもが何を考え、どうやって学んでいくかなぁ…」っていうイメージを1番大事にしています。
 この場面では「キャー」とか「わー」とか言って、大騒ぎするかなぁ…きっと、びっくりするだろうなぁ・・・この場面は困るだろうなぁ・・・そしたらどうするかなぁ?頑張って考えるかなぁ、投げ出すかなぁ・・・みんなで解決出来たら、すっごく嬉しいだろうなぁ・・・どんな顔するかなぁ・・・って、そんな感じ。目をつむって、それをやっている場面を想像する。そうすると、自然と流れが見えてくるし、こんなプログラムやりたい!こんな授業やりたい!っていう「~たい!」のマナビノタネが出てくるんです。
前回、「竹筒ごはん」のワークで田浦の里に来た時に、見晴らしのいいきれいな緑の広い原っぱと、青い空、遠くに見える海を見て「ここで、ロケット飛ばしたらすごく気持ちよさそうだなぁ!」ってそう思いました。目をつぶってみると、子供たちが1人1人自分たちが作ったペットボトルロケットを大事そうにもって、原っぱにかけだしているシーン。ロケットをセットして、発射するかどうか、じーっと待っているドキドキしているシーン。そして、空高くロケットが飛んで行く様子を目で追いながら、嬉しそうにロケットを追いかけていくシーン。そんなシーンが目に浮かぶんです。じゃあ、そんなシーンをつくるために、どんな学びのプロセスにしようか、「わーすごい!」「やった!」ってなるために、どんな仕掛けをしようか・・・そうやってさかのぼって企画をしていきます。(ま、簡単に言うと妄想なんですけどね!)
さて、そんな妄想が実際は実現されたかという話に戻りましょう。ペットボトルロケットの「検査」って何を検査すると思いますか?フィンがとれていないか?機体に穴が開いていないか?なんでしょうか。答えは・・・そう、風船の実験の時から、そしてロケット作りの時から山下さんが何度も子どもたちに声をかけていた・・・あれです!わかりましたか!?そう、「ロケットの重心」のチェックです。どうやってチェックするかと言うと、重心を調べ、タコ糸を重心の中心に結び付けて、ぐーるぐーると頭上で旋回させます。きれいに回れば「合格!」。機体がくるくる回転していたり、ふにゃふにゃと変な回り方をしていると、重心がずれているということになり、調整しなければなりません。
「実際のロケットづくりでも、作った後きちんと検査をしてから、飛ばすんだよ」「検査はとっても大事なんだよ」と言っていた山下さん。前に5年生で自動車工場に見学に行ったときも、自動車の製造ラインで1番大事なのは「検査」だって言っていたなぁ・・・と思い出しました。何百のチェック項目をクリアしてから出荷になるって話・・・。それがモノづくりをしている人たちのプライドなんだなぁって。
そうやって、子供たちには様々な体験、活動を経て、色んな大人に出会って「この人、すごいなぁ」とか、「この前の人のお話と似てる!」とか、「つくっているものは違っても同じ思いなんだ!」とか、たくさん共通点を見つけてほしいし、気付いてほしいなって思います。だって、「学ぶ」とか「働く」とか・・・「生きる」とか、結局同じ意味のような気がするから!
 ロケット検査も無事終わって、私の「妄想」も思い通りの展開に!!・・・とは、いかないのが、子供とつくる授業!
やっと飛びそうになったロケットが…まさかの!?
もうすぐ飛ぶんでしょ!?え、飛ばない!?
しつこいって!?・・・(後編②へ続く)
知りたい!やりたい!のタネをマナビノキに育てよう!

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